MENU

個人事業主が入るべき保険まとめ

  • URLをコピーしました!

〜「まさか」に備えるリスク管理の基本〜

個人事業主にとって一番のリスクは、「自分が倒れたとき」です。
会社員であれば、病気やケガのときに有給休暇や傷病手当金がありますが、
個人事業主にはそれがありません。

つまり、「働けなくなる=収入がゼロになる」可能性がある。
だからこそ、リスクに備える保険を早めに検討しておくことが大切です。

ここでは、個人事業主が最低限おさえておきたい保険の種類と、
実際にどんなリスクに備えられるのかをわかりやすく整理します。


目次

1. 個人事業主が考えるべき「3つのリスク」

保険を考える前に、まず「どんなリスクに備えるか」を明確にしておきましょう。
個人事業主にとって重要なのは、次の3つです。

リスクの種類具体的な内容対応する保険
① 生命リスク病気・ケガ・死亡など生命保険・医療保険・所得補償保険
② 事業リスク店舗・機械の故障、事故、損害賠償火災保険・動産保険・賠償責任保険
③ 社会的リスク労災、休業中の生活費国民健康保険・国民年金・共済制度

これらを踏まえて、
次に「どんな保険に入ればいいのか」を具体的に見ていきましょう。


2. 自分を守る「生命・医療・所得補償保険」

💠 生命保険:家族の生活を守るための基礎

もし自分が亡くなった場合、家族の生活を守るのが生命保険の役割です。
個人事業主の場合、会社員のような「遺族年金」が少ないため、
民間の生命保険でカバーするのが現実的です。

保険金額の目安は、

  • 子どもが独立するまでの生活費
  • 教育費
  • 住宅ローン(あれば)

これらを合計し、必要な期間だけカバーできる定期保険を選ぶと無駄がありません。


🏥 医療保険:入院・手術への備え

国民健康保険に入っていれば、医療費は3割負担で済みますが、
長期入院や先進医療などで思わぬ出費がかさむこともあります。

その際の「自己負担額+休業中の生活費」を補うのが医療保険。

入院1日あたり5,000円〜1万円を目安に設定し、
長期入院に備えるタイプを選びましょう。


💼 所得補償保険:働けなくなったときの生活費

個人事業主にとって最も重要なのがこの保険です。
「病気やケガで働けなくなったとき、毎月の収入を補う」もの。

たとえば、フリーランスのデザイナーや飲食店経営者が1か月入院すれば、
売上はゼロでも経費はかかり続けます。

所得補償保険は、そんな時に収入の一部(例:月20万円)を補償してくれます。
掛金は月3,000〜5,000円程度。
仕事を続ける限り、ぜひ検討すべき保険です。


3. 事業を守る「店舗・設備・損害賠償の保険」

🏠 火災・動産保険:設備や在庫を守る

事務所・店舗・工房などを持っている人は、
火災・水害・盗難などのリスクにも備えましょう。

火災保険は建物だけでなく、什器・備品・在庫なども対象にできます。
また、機械やパソコンなどの設備が壊れた場合に補償される「動産総合保険」も有効です。

最近では、地震・水害などの自然災害が増えています。
「再取得価格(新しく買い直す金額)」で契約しておくと、
万一の際も事業の再開がしやすくなります。


⚖️ 賠償責任保険:他人に損害を与えたとき

飲食店で食中毒を出した、
美容室で施術中にケガをさせた、
建築業で隣家に損害を与えた——

こうした「他人への損害」は、賠償責任保険でカバーします。

個人事業でも、店舗を持つ業種はもちろん、
訪問販売・出張サービス・教室業などでもリスクはあります。

最近は、業種別に特化した「店舗総合保険」「事業活動包括保険」などもあり、
1万円前後の掛金で十分な補償が受けられます。


4. 社会的リスクをカバーする「公的制度」

保険は民間だけではありません。
個人事業主も、国の制度をうまく活用することが大切です。

🏛 国民健康保険・国民年金

すでに加入している方も多いですが、
医療・老後の基礎を支える「公的保険」の重要性は軽視できません。
未納・未加入のままだと、将来の年金だけでなく、
出産手当や障害年金などの給付も受けられなくなります。


🤝 労災保険(特別加入)

通常、労災保険は従業員のための制度ですが、
「一人親方」や「個人事業主」も特別加入制度を使えば加入可能です。

建設業・運送業・美容師・飲食業など、
労災リスクの高い仕事をしている方はぜひ検討を。
年1万円前後の保険料で、業務中・通勤中の事故にも補償がつきます。


💠 中小企業共済・倒産防止共済

事業継続のためのリスク対策として、
「小規模企業共済」(退職金)や「倒産防止共済」(連鎖倒産対策)も重要です。
これらは“節税しながら備えられる保険”とも言えます。


5. 個人事業主に必要な保険3選

ここまでいろいろな保険を紹介しましたが、
「結局どれが必要なの?」という質問をよくいただきます。

答えはシンプルです。
どれも性質が違い、すべて大切。
ただし、目的が異なるため、それぞれの意味を理解しておくことが重要です。

ここでは、個人事業主が絶対に入っておくべき3つの保険を紹介します。


🧩 ① 所得補償保険(働けなくなったときの生活費を守る)

最も大事なのは、あなた自身の「収入源」を守ることです。
病気やケガで働けなくなったとき、売上が止まっても生活費や経費は発生します。

所得補償保険は、そんなときに毎月の収入を補う保険。
給付金の設定は月10〜30万円が目安で、掛金は月3,000〜5,000円程度。

「1日も休めない」「自分が動かなければ事業が止まる」
という方ほど、早めの加入をおすすめします。


🩺 ② 医療保険(突然の医療費・長期入院への備え)

国民健康保険だけではカバーしきれない部分を支えるのが医療保険です。

入院1日あたり5,000〜10,000円の給付があるタイプを選び、
「先進医療特約」「通院保障」を加えておくと安心。

入院費だけでなく、療養期間中の生活費にも使えるため、
所得補償保険とセットで備えておくと、非常に安定します。


🏢 ③ 事業保険(火災・賠償・設備の損害に備える)

自分の体だけでなく、「お店や顧客を守る保険」も欠かせません。

  • 火災・水害 → 建物や什器を守る「火災保険」「動産総合保険」
  • お客様への損害 → 「賠償責任保険」「店舗総合保険」

近年は自然災害の被害も増えています。
再取得価格(買い直し価格)で契約しておけば、事業の再建も早く進みます。


6. 保険は「安心のコスト」として経営計画に組み込む

保険を「支出」と考えると、どうしても後回しになりがちです。
しかし、実際は“事業を継続するためのコスト”と考えるのが正解です。

毎月数千円の掛金で、
・働けなくなったときの安心
・長期入院の経済的負担軽減
・店舗や顧客のリスク回避
これらすべてをカバーできます。

「保険を入る=守りの姿勢」ではなく、
“攻めのための守り”として準備する。
それが、安定経営への第一歩です。


7. まとめ:備えがあるからこそ、挑戦できる

個人事業主は自由であると同時に、
すべての責任を自分で負わなければなりません。

だからこそ、万が一に備えることは「守り」ではなく「挑戦の条件」です。

  • 所得補償保険で“働けないリスク”に備える
  • 医療保険で“突発的な出費”に備える
  • 事業保険で“顧客や設備”を守る

この3つの備えがあれば、安心して前を向いて進めます。

保険は、「もしも」を恐れるためのものではなく、
「やりたいことを続けるための後押し」です。

今日の安心が、明日の挑戦を支えます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

プロフィール

kiyoyo kiyoyo 中小企業診断士

これまでに500件以上の小規模事業者の相談を受けてきました。
「やりたいことをどう形にするか」「どうやって続けていくか」——
そんな悩みに寄り添いながら、創業から事業計画づくりまでを一緒に考えてきました。

もともとは金融機関に勤めており、6年間にわたり融資業務を担当。
数字の裏にある「想い」や「ストーリー」を大切にしながら、資金調達のサポートも行ってきました。

このブログでは、初めての個人事業や起業に挑戦する方に向けて、分かりやすく、実践的な情報を発信しています。

目次